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ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第1番、2番、ブロークの詩による7つの歌
価格:¥ 2,520
ボザール・トリオ(アーティスト),ロジャース(ジョーン)(アーティスト),ショスタコーヴィチ(作曲)
おすすめ度
ボザール・トリオ(アーティスト),ロジャース(ジョーン)(アーティスト),ショスタコーヴィチ(作曲)
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たしかな重みのある内容をともなったアルバムです
2006年はショスタコーヴィチ生誕100年のアニヴァーサリー・イヤーだが、ここにまた一つ注目すべき録音がリリースされた。
ボザール・トリオによるピアノ三重奏曲集である。ショスタコーヴィチはピアノ三重奏曲を2曲書いている。比較的若いころの作品である第1番は作曲者の死後に発表されたもの。名作の呼び声高いのが第2番だ。そして、それと別にもう一つ「ピアノ三重奏の伴奏による歌曲」という珍しい編成の作品がある。それがこのアルバムに収録されている「ブロークの詩による七つの歌」だ。
ピアノ三重奏曲第1番は古典的な作品で、ここではチャイコフスキー、アレンスキー、ラフマニノフといったロシアピアノ三重奏曲の流れを垣間見ながら、暗めの楽想が推移していく。ピアノの物憂げな和音に導かれて奏でられる弦楽器の音色は冬の北国の空の灰色を帯びる。
第2番はロストロポーヴィチの助言によりスコアが完成した問題のチェロパート(第1楽章)が聴きモノだが、さすがにベテランのトリオだけあって、非常にしっくりいっている。終楽章の激しいピッチカートとピアノのやりとり(いわゆるユダヤの旋律)も的確に奏でられる。この曲は親友の死によるインスピレーションが交えられ、その「陰り」も適度に表出している。交響曲ばりの深さと完成度を誇る音楽であることを実感できる演奏だ。
「ブロークの詩による七つの歌」・・1曲目はチェロのみ、2曲目はピアノのみ、3曲目はヴァイオリンのみ、4曲目はピアノとチェロ、5曲目はピアノとヴァイオリン、6曲目はヴァイオリンとチェロ、7曲目はピアノトリオが伴奏になるという順列組み合わせの構成となっている。ここでは抑圧と虚無といった感情が交錯し、「死者の歌」にも通ずる晩年の退廃的な音楽が聴かれる。ジョーン・ロジャースのソプラノも、曲の雰囲気によく合っている。決して気楽に聴ける音楽ではないが、たしかな重みを感じさせてくれるアルバムだ。
