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嵐が丘

嵐が丘
価格:¥ 1,575
出演:ジュリエット・ビノシュ,レイフ・ファインズ,ジャネット・マクティア
おすすめ度
二人だけの世界
愛の極北を描いた映画。やはり原作の凄まじさに負うところ大です。坂本龍一氏の音楽は素朴ながら哀愁に満ちた旋律で痛切に心に響きます。キャストもヒースクリフを演じたレイフ・ファインズ、憂いと孤独、常人を超えた情念、残酷さや、その裏腹の愛情、憎悪、執念など言わば普通に生きていくには邪魔・・むしろ危険ですらありうる強烈な存在感をまさに体現している人物として彼以上は望めないといっても過言ではないのでは。キャサリンとキャシーの二役を演じるJ.ビノシュも奔放で、気性の激しい役柄を見事に演じています。荒涼とした大地と分厚い雲に覆われた陰鬱な北イングランドの風土は、ヒースクリフとキャサリンにとって、幼いころからの二人だけの一生忘れられない原風景だったのでしょう。随所に出てくるヒースの丘を吹きすさぶ風はヒースクリフとキャサリンの魂の叫びのようです。
もう少し迫力が欲しかったなぁ
書評 ピーター・コズミンスキー(監督)『嵐が丘』パラマウント,2005年,106分,円

<もう少し迫力が欲しかったなぁ>

ぎょえ〜〜。監督情報まるでなし。イギリス映画だけど,どう考えたって東欧系の名前。こりゃ興行的には失敗作だったんだろうなぁ。出演は僕の年齢とほとんど変わらない3人,つまりジュリエット・ビノシュ, レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes), ジャネット・マクティアなど。異人の同世代さんども,頑張ってるんだねぇ。僕も頑張るよ。劇場公開は1993年。原作はEmily Bronte(1818-48)の_Wuthering Heights_(1847年)。『ライ麦畑でつかまえて』並みのこの素晴らしい職人技ともいえる訳を考え付いたのは,なんと,かの斉藤勇先生らしい(Wikipedia)。名訳ってまったくコロンブスの卵で,言われるまでは全く思いつかないんだよなぁ。敬服。

ブロンテ姉妹の妹のほう(姉はシャーロット)。生没年からわかるとおり,この作品を書いた翌年に30歳の若さで死去。オンライン検索すれば本書内容はわかるが,Poeの怪奇小説に恋愛の要素を大量投入してできた作品という感じ。この怪奇さを斉藤先生は「鬼気」(『イギリス文学史』)と表現しておられる。すげぇ,の一言。一世代前のジェーン・オースティンが青春の情熱を焦がす正統派の恋愛小説を淡々と書いていたとするなら,エミリー・ブロンテは空回りする情念を轟々と燃え立たせる,反主流派の悲恋の小説を悶々と描いたといえる。エミリーさん自身が気が強かったらしく,死ぬまで医師の診療を拒んでいたらしい。ただの頑固とも言えるけどね。でも,この一作のみを書いて,この一作のみでイギリス文壇史に名を残したんだから,すごいと言わざるを得ない。ただ,あまりにも「鬼気」に迫りすぎた内容だったので,出版当時は無視されていたらしい。

本作で6回目の映像化。原作に近い制作のようで,なかなか面白かったです。92年の映画なのに,しかも音楽が坂本龍一教授なのに,もう少し迫力が欲しかったなぁ。男女の愛憎劇で構わないんだから,もっとドロドロしていてほしかった。(738字)

重苦しいけれど、文芸の名作は観ておきたい
嵐が丘の荒涼たる景色や亡霊の出そうな雰囲気が、原作を読んだとき抱いたイメージどおりでした。
陰鬱とした重苦しい感じが全編に続きますが、最後まで飽きなかったです。
暗闇に浮かぶJビノシュの姿は、絵画を観るようでした。
Rファインズのヒースクリフは原作のイメージに合っていました。
暗いお話だけど、やっぱり文芸の名作は観ておくべきだと思います。
作品にはあまり関係ありませんけど、ジェレミーノーサムが若い頃から老け込んだ時まで上手に演じていました。
原作に忠実に映画化しています。
原作者エミリー・ブロンテ自身が語り手になるというところ以外は原作に忠実な映画化といえると思いますが・・・。106分という上映時間ではやはり無理があるのかヒースクリフを復讐に駆り立てるものやキャシーとの絆のようなものがあまり伝わってこず、ストーリーをなぞっているだけという印象があります。キャシーとの絆という部分、旧作と見比べてみるとW・ワイラー版の方が映画としての巧さが際立ちます。映画初出演となるレイフ・ファインズはまさにヒースクリフのイメージにピッタリで良いです。ただキャシー役のビノシュが妙に浮いていて、どう見てもキャシーというよりはビノシュにしか見えない。無名の英国人女優でも起用した方が良かったのでは。英国にロケした風景と坂本龍一の音楽が美しいです。原作を読んでから観ることをお奨めします。
原作ファンも納得
『嵐が丘』の映画化では省略される事の多い第二世代までえがかれています。内容も比較的原作に忠実で、映像、音楽のどちらも原作ファンの人でも十分に楽しめると思います。(逆に原作を読んでいた方が楽しめるかも)
キャストもすばらしくヒースクリフ役のレイフ・ファインズとキャサリン・アーンショウ役のジュリエット・ビノシュはイメージにピッタリ!ただ、ビノシュのキャサリン・アーンショウとキャサリン・リントンの二役は少々無理がある気もします。原作に書かれている内容だとこの母子の容姿は似てはいるけどそっくりというわけではない感じだし、年齢的にも別のキャストでもよかったのでは?

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