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円環少女 6 (6) (角川スニーカー文庫 153-8)

円環少女 6 (6) (角川スニーカー文庫 153-8)
価格:¥ 660
長谷 敏司(著)
おすすめ度
救いはあるのか?
魔道師テロリスト&国城田事件の最終巻になります。

核爆弾を強奪したテロリストが東京の地下都市に潜伏!テロリストの凶弾に倒れるメイゼル。医者も《魔道師公館》の魔道師にも治療できないメイゼルを助けるかわりに、「東京の地下都市を殲滅させろ」。《協会》と取引をした仁は、独りでテロリスト達の巣窟である地下都市へと向かう。公館で訓練を受けているとはいえ、仁にできるのは「魔法消去」のみ。命令を受けた専任係官が持ち場を離れれば、死罪。かつての師が、同僚が敵として彼の前に立ちはだかる。そして、あの人までもが....。仁は、メイゼルを、きずなを、東京を救うことができるのか...。

武器もろくになく、味方からも追われる仁。師匠・鬼火と対峙した仁は、自らの覚悟を問われます。メイゼルを助けるために、きずなを捨てることができるのか、と。師匠に、敵に、共に、心を揺さぶられ続ける仁。今回は、本当に仁に自分を見つめさせる展開になっています。誰かの命令ではなく、自分の心に従って、行動する仁に、オルガは最後に「……偽善者」と。割りに合わないし、厳しい道ばかりを自ら選んで進む仁の頑張りは本当にやりすぎぐらいやりすぎで、それだけにこれからがとても気になります。

そして、神を愛し、神を信じながらも組織を離れたエレオノール・サガンも仁と同じようにかつての同僚と戦っています。神を信じるだけではなく、自らが感じたことを信じ、実行に移すエレオノールの道も、仁と同じくらい過酷です。この二人の運命がこれからどう関わっていくのがとても気になります。

最初から『罪人を殺して、百人の屍の山を築くことで、自らの命を、自由を取り戻す』という殺伐とした世界を描いたこの作品ですが、もうどうしようもないくらい救いようのない世界になってきています。そばでメイゼルを護り、導くことすら許されなくなった仁。誰が専任係官になるかもわからず、どう扱われるかが全く不透明になったメイゼルには、仁の討伐命令が下されることもありえます。きずなの友情に心を奪われている神和。孤立無援のサガン。幼馴染の仁の離反により、彼を断罪しなくてはならない京香などなど。この作品の最後にはいったい何が待っているのでしょうか?ハッピーエンドとまでは望みませんが、少しは救いのある終わりに向かってもらいたいものです。

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