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ロードス島戦記―灰色の魔女 (角川文庫)
価格:¥ 580
水野 良(著)
おすすめ度
水野 良(著)
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イメージへの冒険
はじめてロードスを読んだのが、エルフやドワーフが登場し魔法がとびかうファンタジーに最初に触れた作品でした。
もちろん亜人の存在はトルーキンのアイデアだけど、そこから派生したロードスもまた独自の世界を持っていると思う。
やはり主人公パーンの成長していく姿がクローズアップされているのがいいのでしょう。
ゲームから生まれただけあって、かなりのハイテンポでストーリーが展開していく。
その分だけ、読者それぞれが行間にあるイメージを膨らませることが出来るんじゃないかと思った。
ライトノベルの最初期作品。
中学生の頃だから20年以上前読んだ作品ですが、思いっきりのめり込んでいました。今でいうライトノベルというやつで現在は萌え系の作品ばかりみたいですが昔はファンタジー系が中心でした。アルスラーン戦記や銀河英雄伝説とか。考えてみれば今より活字読んでたかも・・・。


乳母車とガラガラ
読書に対する嗜好というものは食べ物と同じで年齢と経験を経るごとに変わってゆくものである。まあ、そりゃそうだろう。子供時代に楽しめたものが大人になっても楽しめるのかといわれると、そうでもない。逆に大人になってからこそ楽しめたものの、子供の時には何がいいのかさっぱり判らなかったものもあったりする。
俺が十代の半ば頃に読んでた物といえば吉川英治の『三国志』とこの『ロードス島戦記』だった。ここから俺の読書が深化してゆくのだ。ホップで司馬遼太郎、ステップで村上春樹や筒井康隆、ジャンプでフォークナー、ドストエフスキーなどの世界的にも伝説となった文豪の作品へ……。
このサイトを開いている高校生以下の君たちへ。
この『ロードス島戦記』を読破した後はライトノベル周辺をグルグル回るのではなく、その勢いで重厚な作品(そうでないのもあるけどw)に飛び込んでみろ。
全てはここから始まる!

俺が十代の半ば頃に読んでた物といえば吉川英治の『三国志』とこの『ロードス島戦記』だった。ここから俺の読書が深化してゆくのだ。ホップで司馬遼太郎、ステップで村上春樹や筒井康隆、ジャンプでフォークナー、ドストエフスキーなどの世界的にも伝説となった文豪の作品へ……。
このサイトを開いている高校生以下の君たちへ。
この『ロードス島戦記』を読破した後はライトノベル周辺をグルグル回るのではなく、その勢いで重厚な作品(そうでないのもあるけどw)に飛び込んでみろ。
全てはここから始まる!

ロードスという名の島がある。
水野良のデビュー作ということになります。つまりアマチュアとして書いた作品です。確かに今の水野良のレベルの作品と較べて読み返してみると、荒削りです。展開も文章も描写もキャラクターも、非常にアラが目立つ気がします。でもやっぱり面白いです。裏を返せば、著者水野良はここからスタートして作家としてかなりレベルアップしたということでもあります。
主人公パーンにすんなり感情移入して、冒険の世界へと旅立つことができます。ワクワクできます。まぁ、作中のパーンはワクワクしている場合じゃないかもしれませんが……
強いて難点を挙げるなら、以降の水野良作品の主人公はどれも父親の陰を引きずっているというワンパターンな設定を持っています。本書『ロードス島戦記―灰色の魔女』のパーンもそうです。しかもこの巻だけでその設定は片づいてしまいますし。
主人公パーンにすんなり感情移入して、冒険の世界へと旅立つことができます。ワクワクできます。まぁ、作中のパーンはワクワクしている場合じゃないかもしれませんが……
強いて難点を挙げるなら、以降の水野良作品の主人公はどれも父親の陰を引きずっているというワンパターンな設定を持っています。本書『ロードス島戦記―灰色の魔女』のパーンもそうです。しかもこの巻だけでその設定は片づいてしまいますし。
テーブルトークロールプレイングゲームのリプレイとして始まったロードス島シリーズ、この本から大きくなりました。ヒロインのハイエルフ、ディードリットのプレイヤーは実は男性だったそうですが。それが後には永遠の乙女ですから……
とにかくロードス島の世界を楽しむならば、本書から始まるロードス島戦記シリーズが一番でしょう。後のシリーズは多少蛇足感がともなってしまいますので……
今の観点から振り返るとアラが目立つ、という点で本書の評価は☆-1です。
いわゆるエポックメイキングとしてだけの作品
当時、小説好きの少年達を釘付けにした作品、ながら――、いかんせん、というか、やっぱりというか、古臭い、青臭い感じは否めないですね。扱っているテーマ、メッセージ的なもの、いずれも今からしたら、幼稚かつ陳腐化したものばかりで、今現在あえて読むものなのかと問われたら、首をかしげるしかありません。さらには文章構成、描写の出来が酷く、読んでいて引っ掛かりを覚える文章が頻繁に出てきます。そういう意味で、文章をではなく、あらすじだけを追って、さらっと読む時期、年ごろの人にはいい読み物かも知れません。正直な感想として、日本のファンタジー黎明期において、それを開拓した一作品という意味合いだけでしかなく、それ以上でも以下でもないと思われます。

