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.hack//G.U. Vol.3 (3) (角川スニーカー文庫 102-69)
価格:¥ 540
浜崎 達也(著)
おすすめ度
浜崎 達也(著)
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世界とそれぞれの真実を識る
作者コメントから次の4巻がラストとなる近作は、主人公の亮ことハセヲが様々な苦しみに耐えながらもより真実へと近づいていきます。
アバターについてやキャラクターのリアルでの設定など、ゲームとは違う設定が多々ある小説版ですが、
当然相応の説得力を持った設定ですのでより深く理解ができるようになっています。
ただし他の方も書いていらっしゃるように傾向的には少し暗い方向に向かっていますので(マンガ版程ではないけれども)
ゲームの明るいキャラクター達が好きな方はあまり好みではないかもしれませんが、『ネットゲームを舞台としたストーリー』
としては登場人物の綿密な心理描写や『TheWorld』の神話を持ち上げたりと様々な工夫もありゲームよりも重厚で楽しめます。
個人的にはゲームでは全く描かれなかったクーンのリアルでのトラウマを描き、ハセヲが一喝いれて解消する『対話』のシーンなどがよかったなと思います。


キャラクターたちの剥き出しの心に迫る
2008年1月にアニメDVDの発売が決まった「.hack//G.U.」ですが、小説の方も「.hack//G.U. Vol.3」が発売されまして、今回はギルド『月の樹』の本部がAIDA現象に襲われたという通報があってハセヲたちが対応に向かい、そこで『月の樹』のメンバーたちが次々にAIDAに飲み込まれていく様子を目にするのですが、それはAIDAによってエゴをむき出しにされて殺し合う人間の姿のように見えます。
また、今回ハセヲは巫器を通して同じ碑文使いたちの記憶や願望を見ることになるのですが、誰の場合も人間や社会のネガティヴな部分ばかり強調して描写されているので、正直読んでいて気が滅入ります。ですが、それらがあって彼ら碑文使いたちの人格があると考えれば決して無視は出来ない箇所ですから、物語を把握するためには読んでおかなくてはなりません。
そういう意味では前巻と違う意味で物語の核心に近づく巻だと言えるでしょう。


面白くなってきました!
G.U.+寄りでゲームの描写も入るものの内容のボリュームのなさから
1巻の途中まで読んで私は放置していましたが
2巻以降からターミナルディスクの文章化、AI Busterの主役達との絡みといった
内容の濃さが出てきたこのシリーズ、3巻もなかなか興味深い内容になっています
私のように1巻で投げてしまった人に特にオススメしたいです
今回良かったと特に思う点は
・ゲームでは自身そのものの物語が描かれなかったクーンについて深く描いてある
・パーフェクトガイドブックに掲載されていた没ロスト・グラウンドが複数出てくる
・巫器だけとなっていた「アバター」は本巻からゲームでお馴染みの憑神としても登場
・ゲームで描かれなかったハセヲの喪った記憶への描写
…です。
ちなみに最終巻は3巻にある予告によると2007年1月の4巻だそうです。
1月といえばTRILOGYの発売月。
同じG.U.+系の流れを組む作品同志、絡みも非常に気になるところです。
共通点と相違点
Vol.3への不満から挙げてみる。今回、ハセヲは碑文使い達の記憶を垣間見ていく。
しかし、ページ数の問題か、それらの記憶が場面の描写で表現されるのではなく、
文章による「解説」のように見えて、具体的なイメージを掴み難かった。
小説版はゲームとは大きく異なるストーリーであり、文字媒体でもあり、
人物の心情描写などに優れている。ゲームでは言及されなかったハセヲの「正体」
を示唆する場面もある。ゲームとの共通点としては、「巫器」がゲーム同様の
「憑神(アバター)」として「人型」になる場面がある。
これらの共通点と相違点を、私は面白いと思っている。
しかし、ページ数の問題か、それらの記憶が場面の描写で表現されるのではなく、
文章による「解説」のように見えて、具体的なイメージを掴み難かった。
小説版はゲームとは大きく異なるストーリーであり、文字媒体でもあり、
人物の心情描写などに優れている。ゲームでは言及されなかったハセヲの「正体」
を示唆する場面もある。ゲームとの共通点としては、「巫器」がゲーム同様の
「憑神(アバター)」として「人型」になる場面がある。
これらの共通点と相違点を、私は面白いと思っている。
「.hack//G.U.」Vol.1,Vol.2のエンディングテーマである、「やさしい両手」
「真実の行方」を小説版Vol.1,Vol.3の読後に聴けば「いい気分」になれるかも・・・。
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