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オーラバトラー戦記〈5〉離反 (角川スニーカー文庫)
価格:¥ 620
富野 由悠季(著)
おすすめ度
富野 由悠季(著)
おすすめ度
この辺からおかしな方向に
「地上世界が、機械と科学技術でいかに破壊され汚染されたか知っているはずだ!」
全編を通じて屈指の名(迷)ゼリフはこの五巻の中に登場します。この巻から聖戦士
ダンバインでも描かれるドレイク・ルフトの侵略につながっていくのですが、どうも
露骨で荒唐無稽な科学批判もここから始まっているようです。
テクノロジーと自然環境、又は人間性との関係について描かれた話は数あれどその
ほとんどがいたずらに科学を否定して満足しているもので、本作もその例外ではあり
ません。そして本作はその中でも特に、極東アジアの某国の反日運動並みに露骨であ
りそれでいて同調できる主張に乏しいものです。とにかく人類の犯した過ちを科学に
こじつけようとしているとしか思えません。テーマは高尚でも中身は非常に薄い。
これをきっかけにそうしたテーマに興味を持ったり、自分なりの考えをしっかり持
った上で読むぶんにはいいでしょうが、これに影響されるのは危険すぎます。下手を
するとダークサイドに堕ちかねません。
読み物として楽しむには(婦女暴行のシーンに抵抗を感じないなら)四巻までで、
あとは『こういう考えの人もいるんだ』程度にしておく方が賢明だと思います。