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天になき星々の群れ―フリーダの世界 (角川文庫―角川スニーカー文庫)

天になき星々の群れ―フリーダの世界 (角川文庫―角川スニーカー文庫)
価格:¥ 540
長谷 敏司(著)
おすすめ度
醜くも美しいこの世界を鮮やかに描き出す奇才!
計算され尽くした伏線、巧緻な文章構成、洗練された言葉、そして、こうも読者を感傷の渦へと引き込む登場人物の台詞・思い…。この著書、天になき星々の群れ―フリーダの世界の随所に著者の特出した才能を垣間見ることができる。この著者は、世の中にある答えのない問題に、安易にありふれたきれいごとを並べただけの答えを用意するのではなく、中途半端な、それでいてどこも欠けているところがないような気がする問題そのものを答えとして提示する。そして、その行為は、我々読者に物足りないような、なのに心のどこかは十二分に満足しているような、そんな不思議な思いを抱かせるのである。前作「戦略拠点32098 楽園」にも共通して言えることだが、ここまで世界を、そして人々を、観察し、考察し、それを巧みに描き出す作家は長谷敏司、彼の他をおいていないのではあるまいか?
読み終わったらいろいろと感動する。
 暗殺者の女の子と、どうしようもないほど楽観的な女の子の話。 この一見かみ合いそうにない二人が、この物語においてかなり重要な役割を果たしている。残酷さと優しさ。この相容れない二つのものが、どの様にして混ざり合っていくのか、そして戦争の中でどのようにして変わっていくのかがこの作品のテーマだと思う。 今までにないスタイルでとても新鮮、その上登場人物の女の子がカッコいいのだからとてもたまらない作品だ。 ただ少しだけ残念なのが文章。 描写もうまいしせりふもカッコいい。だけど時々登場人物の区別があいまいになって、誰が行動を起こしたのかわからなくなる。 これがなければ星五つだった。 でもまあ、それも許容範囲だし、気になるなら一度読んでみてほしい。   
清濁を書ける作家です
 前作「戦略拠点32098 楽園」よりは感傷的ではない……かな。 そこが良いかと。 前作だけを読むと、主張が--悪い言い方をすれば--青臭すぎたので、そこが心配だったわけですが、「フリーダの世界」を読むと、清濁を書くことが出来るのが分かったので、一安心。 光ばかりではどうしても嘘くさくなってしまうから。 構成はお見事。 また描写もこなれた感じになってきて、きらりと光る箇所が本当に多くてなりました。 あと、文章は上手い。物書きなら、嫉妬するぐらいの文章です。 秋山瑞人のような勢いは無いけど、それはまた違う種類の文章なので、まあ良いかと。 次の小説が愉しみな作家である。

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