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デビルズ・ダイス 1の目 (1) (角川スニーカー文庫 205-1)
いとう のぶき(著)
おすすめ度


タイトルやあらすじ、話の雰囲気などは【DEATH NOTE】を彷彿とさせ、そうゆうのも手伝って読む前の印象が「DEATH NOTEの二番煎じみたい」だと思い込まれやすい感じなのが少々惜しいと思うところ。ただ、実際に読んでみると、DEATH NOTEとは似て非なる別作であり、主人公の用意周到で非情な行動の数々にスリルと興奮を覚えること請け合いの力作であることが理解して頂けると思います♪
この1巻は、それ自体が【デビルズ・ダイス】という話のプロローグに過ぎません。ダイスを手にした少年と、その少年を止めようとする親友。二人の今までの関係と決裂、そして新しい別の関係に発展してしまうまでが描かれます
第11回スニーカー大賞奨励賞受賞の新人さんによるデビュー作(?)ですが、話のわりに文章は少し軽い感じはしつつも確かな力のある作品です♪
正直、疲れました。パズルというからなんだろうとは思ってましたが、いやはや納得です。小説に、こんなに時間を割いたのは初めてです。何というか考えさせるテキストでした。今までのいとうさんとは思えない。想定外でした。
内容について。一つ残念でならなかったのは、今映画で話題の作品に似た物語の構造だな、と。後はいい感じでした(若干、『綱渡り』という印象ですが)。とまあ、一巻自体プロローグなのでなんとも歯切れの悪いレビューですが。来月の弐巻に期待です。
以下、一つでも該当する方は購入してはいかがでしょうか。
・理系の方
・中〜高の学生の方
・デスノートがお好きな方
・長い時間をかけて読みたい方
・暴力的な描写がお好きな方
※二巻を読んだ後の感想。
断言しましょう。これはデスノートなんかじゃない。これは少年漫画に載るような、そんな生易しい物語ではない。
これは主人公の才と法地の二人だけのゲーム。他のキャラはおしなべて無能というような設定。近年『人を見下す若者』などがありますが、そういった人にはこれをリアルに感じるのかもしれません。ただ、僕はそうではなかった。
心地よく感じない設定の二つ目は、余りにも『アクシデントのない世界』を強調していること。これは、世界観的には必要かもしれませんが、一般的にはマイナス要素なのではないのでしょうか? 全ては才によって予測されていた世界というのはあまりにも安易だと、僕は思います。
これから購入予定の方に。
禁忌的なもの(この本では殺人)を想像するのがお好きな方にはおいしいお話だと思います。そういった、やってはいけない事を想像上で楽しむのは精神衛生上必要な事かと。
ちなみに、前回『綱渡り』と感じた部分は、小説内で書かれていなくても、「いや、これはデビルズ・ダイスで予め予測されていた事だから」で済んでしまう事。これって、どうなんでしょうかネ。