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だから僕は…―ガンダムへの道 (角川スニーカー文庫)
価格:¥ 650
富野 由悠季(著)
おすすめ度
富野 由悠季(著)
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疾風怒濤のアニメ人生青春譚
言わずとしれたガンダム原作者・トミノ氏の自伝的エッセイ集。故郷小田原時代から始まり、学生時代に軽く触れたあと、虫プロに就職して鉄腕アトムの制作に従事~退職してフリー~ガンダムへ至る氏のプライベートな裏側が実にセキララに描かれている。 独特の言い回しも健在。 大学の後輩・チャコとの恋愛(?)模様ははがゆく、「なんでこんなにこの人は理屈で考えるのだろう」と思うことしばしば。 さらにびっくりなのは現夫人が、お見合いしてすぐに荷物を送りつけて単身上京してきたあたり。 アニメ制作が精神的・肉体的にハードであるのは承知しているつもりだけど、さらにその上に大学の後輩との色恋があり、それがダメになり……と、疾風怒濤の人生の凝縮図。こんな人生、私には無理だ。全うできん(笑) さらには、けっこう他人の悪口が書いてあるところが「やはりトミノだよなあ」と思わしめるところ(笑) ガンダム当たったあとの氏の「全仕事」も読んだけれど、「この人、けっこうお金に対してシビアだなあ」なんて思ったもんたけど、これ読んだら、さもありなんと思ってしまった。 トミノアニメが好きな人は一読の価値あり。


この本を読まずしてガンダムを語るなかれ
旧版が絶版となっており、文庫が出てくれたのはうれしい。あとがきによると文庫化にあたっては、最小の加筆をほどこしたのみとのこと。この本には富野氏のプライベートな事まで生々しく描かれており、普通なら加筆修正をしたいところもあると思う。それをやらない所が実にカッコイイと思う。実写の道を絶たれ不本意な形での虫プロの入社。二軍となったアトム班での奮闘。虫プロの崩壊とフリーへの道。「コンテ千本切り」とうたわれたフリー時代。ガンダムへのつながる平坦ではない道がこの本には描かれている。くだらないガンダムの便乗本が多いが、その金があるならこれを読むべし。この本を読まずしてガンダムを語るなかれ。

