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鉄甲機ミカヅキ〈上〉 (角川スニーカー文庫)
価格:¥ 680
飯野 文彦(著),雨宮 慶太(著)
おすすめ度
飯野 文彦(著),雨宮 慶太(著)
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正統派勧善懲悪もの
久しぶりに国際競争力のある特撮物が現れた。それが鬼才雨宮慶太監督の「鉄甲機ミカヅキ」。構想4年、撮影期間3年、制作費10億円超、1話平均600カットと話題には事欠かない。なんと雨宮監督はテレビ放映局を考えずに、自分が納得できる作品としてミカヅキを作ってしまったそうだ。本書は監督の思いがこもった奥行きのあるストーリーを忠実にノベライズしている。 ストーリーは、行方不明になった父を感じさせるミカヅキと主人公である10歳の風雄少年との出会いから始まる。風雄の言霊に呼応して動く、謎に包まれた巨大ロボ ミカヅキ。ネガティブな想いから生まれた敵 イドム。ミカヅキに乗りイドムに立ち向かいながら成長していく風雄と、それに合わせて進化するミカヅキの活躍の物語だ。 なぜ今、巨大ロボット物をやるのかという問いに監督は、昨今のヒーローには父性が足りないので、もっと男らしい、力強いヒーローを作りたかったからと語っている。監督自ら「いままでの作品の集大成」と語るの入魂の一作だ。 作品のテーマは「想いは、かたちになる」ということで、登場人物の内面描写が非常に重要だ。これは映像よりも文章の方が細かいところまで表現できるというもの。見る前に読むか読む前に見るかはよく問題にされるが、鉄甲機ミカヅキは見る前に読んでみよう。本編ではさらっと流されているような葛藤などの細かい心理描写までしっかり書き込んであるので、非常に読み応えある作品になっているぞ。

