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色々と惜しいシリーズ

ひょんな事から今頃この作者の作品を読みました。 その中でも本シリーズは、「強靭な肉体と不屈の精神力を持つ23歳の男」との謳い文句とは裏腹に脆弱で頼りないジェシーの精神面(前シリーズ「ハイスピード・ジェシー」でも他のキャラから何度か痛烈に指摘されていた)や、それに輪をかけて心身とも脆弱なティアナの哀れさに、かなりイライラ。 (論理的には変にリアリティがあって納得できるだけに尚更) 特に恋愛関係に関しては正直ここまで長く引っ張ってほしくなかったです。

元々ティアナは主人公ジェシーのケアやサポートだけを目的としてパオロンに生み出された合成生体で、誕生当初は二酸化炭素を吸って酸素を吐くという体質でした。
(後に手術されて普通の人間と同じ体質に生まれ変わりますが)
前シリーズのOVA版では彼女の大きめで美しい胸も画面上で何気なく強調されており、展開次第では所謂「萌えキャラ」として現在でも通用しうる魅力を秘めていたと思います。
できれば前シリーズで早めに「実は死んだ親が勝手に決めた許婚同士」と周囲に笑顔で言い訳できるほどの仲へ固定させておき、あとはパオロン絡みの真相究明や戦闘描写にもっとページを割くくらいの割り切りが欲しかった。