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イル・ポスティーノ

イル・ポスティーノ
価格:¥ 1,890
出演:フィリップ・ノワレ,マッシモ・トロイージ,マリア・グラッツィア・クチノッタ
おすすめ度
冷酷なまでのラスト
 島に有名な亡命詩人がやってくる。海を見下ろす小高い岡の上に暮らす詩人。郵便配達人になったマリオにとって,たった一ヶ所の配達先から受け取るチップが給料。「理髪店の匂いに私は涙にむせぶ」「人間であることに疲れる」等々にマリオ感動。「詩が書ければ女にもてる」。恋をしたマリオは詩人に相談。物語は進み,逮捕命令が解除された詩人はチリへ帰国。詩人にとっては何でもないような体験でも,純粋なマリオには全てだった。冷酷なまでの結末。 島の質素な暮らしぶり,美しい景色,音楽の素晴らしさ。ただ,急に社会性を帯び現実を見せ付けられる展開で,私の場合,別離シーンまでの感動が若干薄れた。 マリオを演じたマッシモ・トロイージ,撮影終了直後に心臓病で倒れる。素晴らしい演技だった。
ゆったり見る映画。
美しい作品です。ハリウッドの大袈裟な展開に飽きたなら淡く音を拾いながらただ過ぎてゆく時間のような映画で記憶に色を加えるのも、いいかもしれません。この映画は見るものに押し付けるような、強引で大袈裟なクライマックスもなくヒーローを仕立て上げるためのヒール(悪役)も必要もなく綺麗な映画だったな という印象だけを、いくばくかの寂寥とともに記憶へ落とします。レコードの錆びついた音色を纏って。ひとが魅力的です。美しい言葉、美しい色、美しき日々。主人公は、純朴としか言いようのない青年。映画なんだから現実なんていらない。そう言うんだったらこういうひとを見ていたい。憎みながら物語を見るのではなく、純粋に帰れるような物語を。何度でも見たい映画です。「俺も詩が書ければ、うれしい」なんてかわいらしいことを言える人間に、いつかなれたらいいなぁと、しみじみ思えます。
詩的で、味わい深い、美しい映画
このようなヒューマニズムな映画を作るとイタリア映画はとてもうまいですね。主役のマッシモ・トロイージがとにかくすばらしい。美しい風景とその中で言葉の美しさを学んでいく姿。人との出会いは一期一会といいますが、気持ちを通じ合うってすばらしいですね。とても印象深くて何回も見たい映画です。
ロマン&ロマンス
 旅愁をかきたてるような音楽,島々の渚や空や石畳の町並みの景色がなんともあまやかで心を打つ。大好きで何回もみた。 マリオは最後はコミュニスムの大集会で,詩を朗読し・・・・・・,あの集会の熱気や人びとの心の高まりと共鳴をみて,歴史的な事実や評価については何も知らないまま,イタリアで,少なからぬ人びとをとらえたコミュニスムという思想と運動の根源が,理屈ではなくて,熱狂でもなく,自由や解放にたいする素朴で一途な憧憬であったのだと感じた。 早死にしたマリオだが,愛情と友情に豊かな,良い生涯を送ったのだと思う。
心に灯がともる。
 イタリアの片田舎の小島に住む、仕事もなく取り得もなくパッとしない人生を送っていた青年マリオ。しかし島にやって来た世界的大詩人との出会いから彼の人生は変わり始め、やがてサナギが蝶になって羽ばたくように、彼は彼なりに精一杯の人生を歩み始める・・・。こういう作品と出会うと「映画って本当に素晴らしいな」と思いますね。素朴で無器用な主人公が熱意をもって生きる姿に本当、勇気付けられました。こんな名作がこの値段ですか・・・。まあ安く買えるのは嬉しいけれど、複雑な心境でもありますね(苦笑)。
イタリア、ナポリに浮かぶ小さな島。政府に追われてチリから亡命してきた世界的詩人パブロ・ネルーダ(フィリップ・ノワレ)の滞在は、島の人々のちょっとしたニュースになっていた。ネルーダに郵便を届ける配達人となった青年マリオ(マッシモ・トロイージ)は、ネルーダとの交流の中で、詩の世界に触れ、恋を知り、人間として目覚めていく。 故郷を追われたプライド高き詩人と、故郷の現状や自分自身にさえ無頓着な若者。まるで共通点のないふたりが詩を通して心で結び合うさまを、繊細なタッチで描いていく。ネルーダが島を去った後も、彼の消息を新聞記事で追いかけるマリオ。著名人であるネルーダにとっては短期間の小さな思い出に過ぎず、便りが来ることもない。それでもマリオはネルーダの残した録音機に、さざなみや風の音を吹き込む。出会いが人生を変え、信じようとする心が真実を生むというシンプルなメッセージを、心から信じたくなる真摯な映画だ。(茂木直美)

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