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アメラジアンの子供たち―知られざるマイノリティ問題 (集英社新書)

アメラジアンの子供たち―知られざるマイノリティ問題 (集英社新書)
価格:¥ 756
マーフィ重松 スティーヴン(著),坂井 純子(翻訳)
おすすめ度
「アメラジアン」とは誰か?
「アメラジアン」とはアメリカ人とアジア人の親を持つ人を指しています。日本で「アメラジアン」というと沖縄と結び付けられますが、筆者はアメリカとアジアにルーツを持つ人全てを「アメラジアン」と定義しています。「アメラジアン」を日本的文脈において理解するのなら「日米ハーフ」となります。「アメラジアン」を、基地の島「沖縄」の象徴という捕らえ方をするのではなく、「グローバリゼーション」による人の移動と、それに伴う人々の接触によって生まれた人たちと捉えれば、彼らのことをよりよく理解できると思います。ますますグローバル化するいまの世界を生きる私たちは「アメラジアン」のような存在を理解することが求められていると思われます。グローバリゼーションについて関心のある方にもオススメの一冊です。
アメラジアンの子供たち
アメラジアンであるとは、どういうことかを理解するのに最良の本である。多くのアメラジアン達は、人種・民族・国籍上のアイデンティティ形成という問題で大きな困難に直面する。アメラジアンである筆者が体験したことを詳しく述べている。アメラジアンの多様な生き方のいくつかをアジア各国や日本そして沖縄のフィールドワークを通じて、筆者自身がその問題に立ち向かっていく感動的な本である。アメラジアンを持つ親はぜひ読んでほしい。
アイデンティティの位置
アメラジアンとはアメリカ人とのアジア人との間に産まれた人々のことである。著者自身もアメラジアンであり、当事者でなければわからない感情の機微にも入り込んだ調査がなされており、同時に学問的専門的な訓練を受けた人間としての客観性も保持しているが、学術的な書物でないせいもあってか、アメラジアンであることがその人格にとっていかなる意味を持つかという著者自身の思想性が強く打ち出されている。著述の後半は日本で最もアメラジアンの多い沖縄の問題に割かれている。沖縄のアメラジアンの日本人・沖縄人・アメラジアンの三重のアイデンティティの問題はなかなか興味深かった。また、「ハーフ」あるか「ダブル」であるかという問題は最も考えさせられた部分だ。>半分でなく二重であるか。外見ははアメリカ人でも英語が話せない場合はどこにアイデンティティをおけばいいのか。アメラジアンはどちらの存在でもあると同時にどちらの存在でもない。人間の自己認識、アイデンティティの根拠を考える上で刺激を与えるテーマである。

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