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俺は用心棒(9)

俺は用心棒(9)
価格:¥ 5,250
出演:栗塚旭
おすすめ度
見事にはまる結束信二の罠
原作・脚本 結束信二、監督 河野寿一、主演 栗塚旭。 放映時、高視聴率をマーク、舞台化され、コミックにもなった名作時代劇。 「用心棒」は、土方歳三と並ぶ栗塚旭のもう一つの代名詞。 自らを野良犬と呼ぶ用心棒は、図太さと繊細さという相反する特徴を兼ね備え、知的で都会的、青年らしい潔癖さをもちながら、虚無的な孤独の陰と濃い哀愁を漂わせる。まさに栗塚旭の面目躍如たるキャラクター。

「第17話 網の中の目」 名作の中の名作回。夏目俊二と木村俊恵の名演技が光る。主人公の丹波の郷士は、長年の浪人暮らしからようやく抜け出る機会をつかむ。尊攘派公家姉小路公知の雑掌である。待遇が良く、これで恋女房のこれまでの労苦にもやっと報いてやることができそうだ。しかし平凡な幸せを求めようとした、ただそれだけの彼らが、彼らを利用しようとする新選組と長州の側の二重の罠にいつしかはまり込んでいく。野良犬は品田万平とともに彼らを救おうとし、半ば成功するかにみえるが、悲劇は思いがけない方向からやってくる。
観る者は、主人公の郷士夫婦とともに、結束信二によって巧妙に仕組まれた罠にまんまとかかってしまうだろう。危ない危ないと思いつつも、逃げ切れないのだ。「はめられた!」と感じたとき、身もだえするような無念さと主人公達への哀れさがいっきに広がる。ラストシーンは本編映画以上の名場面。哀れさに涙しながら、観る者をも罠にはめる結束脚本の見事さにしばし脱帽。歴史上の姉小路公知襲撃事件を背景にすることで、一層のリアリティと重みが加わっている。
明治維新が封建制度を打ち壊し、近代的国民国家をつくる上での必要な「革命」であったとしても、尊攘倒幕派と幕府側の争いは庶民からみれば権力争いであり、その争いに巻き込まれ犠牲を強いられた庶民は哀れというしかない。すべての権力に懐疑的であり、庶民の立場から反権力の姿勢を明確に示した作品である。

「第18話 月明柳の馬場」 名だたる時代劇女優松山容子と上方落語の名人森乃福郎のゲスト回。この二人が気品にあふれ美しい。人の心理を巧みにとらえた筋書き。

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