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必殺からくり人 VOL.1

必殺からくり人 VOL.1
価格:¥ 4,179
出演:緒形拳,森田健作,ジュディ・オング,芦屋雁之助
おすすめ度
匕首を突きつけられたように三味を合わせる娘ごぜ
デキシー音楽を劇伴に。史実の裏に隠された事件のからくりを毎回多彩な仕掛けで描きます。第2話がお勧めです。菩薩花火にまつわる顛末。悪行三昧の弥蔵がごぜの親子を謀り、7年かけて江戸で金貸し大蔵屋に成り上がる。後生に供養とばかりに江戸の華、菩薩花火を毎年奉納してきたが因果が巡り仕置きされるという話。冒頭、津軽じょんがらを弾く仇吉にまるで匕首を突きつけられたように三味を合わせる娘ごぜ。その顛末が涙を誘う。
当時のテレビドラマのレベル高さとパワーを、是非味わってください。
必殺シリーズでも、仕掛人ライン(非主水)での新シリーズ1作目。現代の銀座歩行者天国、山田五十鈴の楽屋風景などのシーンを交えるという斬新な演出、密度の高い脚本、豪華な配役、主題歌とレベルの高い作品です。特にこの1、2、3話はどれも完成度が高くお勧めです。どの話も江戸庶民のはかなさ、悲しさが描かれ、独立した作品としても高く評価できるとおもいます。本Vol.1は「銀座の恋の物語」「青春の門 」「南極物語」の蔵原惟繕 監督、「十三人の刺客」『必殺仕置人』の工藤栄一 監督、「青春の門」「夢千代日記」「きけ、わだつみの声」『必殺仕掛人』の早坂暁 脚本(第2話「津軽じょんがらに涙をどうぞ」は、放送批評懇談会主催ギャラクシー賞を受賞!)とスタッフも一流。仕掛人、仕置人のスタッフでも有り、シリーズに新たな原点を追及しています。キャストは、緒形拳、山田五十鈴、芦屋雁之助らのレギュラー陣(ジュディ・オングが美しい)に加え、先代元締めを芦田伸介(殺しのシーンもあり)、鼠小僧に財津一郎、悪人の岡田英次と豪華で、それぞれの方がとてもいい味を出されています。エンディングの主題歌「負犬の唄(ブルース)」(唄:川谷拓三 作詞:荒木一郎作曲:平尾昌晃)も最高。当時のテレビドラマの映画並のクオリティの高さと情熱を、是非味わって欲しいと思います。
早坂脚本に驚愕をどうぞ
 必殺は「マゲモノをかぶった現代劇」であることを如実に示してくれる作品。いきなり現代の風景が登場し、物語の舞台である天保時代にリンクするという演出は度肝を抜いたことだろう。 必殺といえば殺しがクローズアップされがちだが、それをも凌駕する予測不可能の展開。「必殺は~だ」というヘビーユーザーの固定観念すら打ち砕いてしまうほどの早坂暁氏の脚本。必殺の更なる可能性を見出すことに成功している。13回完結とはいえ、その世界は実に濃い。
話数は、少ないが充実の内容
家族的な繋がりのからくり人は、他シリーズに比べ異色に思える。共に島抜けした仲間なので絆が深いのだろう。元締役の山田五十鈴の貫禄は、さすが。他の出演者も豪華。現代の風景が冒頭にでてきたり、斬新な演出も目立つ。どの話も完成度が高く、全話視聴をおすすめしたい。特にラスト3話の展開は見事。

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