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「非情のライセンス」から「明智小五郎」へ

　本作品は、「非情のライセンス」会田刑事役から明智小五郎役へと転換期を迎えた天知茂が主演する「江戸川乱歩美女シリーズ」の記念すべき第１作である。「眼光鋭く、眉間に皺をよせた」会田刑事のイメージがどことなく残っており、次回作以降に少しずつ「優しさの中に犯罪に対する厳しさを持つ」明智小五郎のイメージが形成されていく。そういう意味でこの作品を見逃すことは出来ない。　この作品に限り大和田獏が小林少年を演じているが、最終作（第２５作）に夫人の岡江久美子がヒロイン役を演じているのは運命のしからしめるところか。。。

ディープ

天知茂の明智小五郎シリーズ第１作目作品。後のオープンな感じの作品とは裏腹に、この当時よくあったディープなメロドラマ風といったところでしょうか。ドロドロとした愛憎劇のような雰囲気に、70年代を感じさせます。三ツ矢歌子も本当に美しい。美しいといえば、松橋登の女装もなかなかおつです。

天知茂の明智小五郎、記念すべき第一作！

現在も続く二時間ドラマ枠の雄、土曜ワイド劇場の初期の人気シリーズ、8年間に25作も放送された、天知茂主演、江戸川乱歩の美女シリーズ。その記念すべき第一作が本作だ。本作だけ小林（少年はつかないらしい）を大和田獏が演じたり、おなじみ波越警部の荒井注は出ていなかったりと、後のシリーズ化に向けてのパイロットフィルム的なところがある。しかし、原作のテイストをなぞりながらもオリジナルの雰囲気も上々の作品に仕上がっていていい。後年、西郷輝彦主演でからくり人形の美女としてリメークされたが、やはりオリジナルは越えられなかった。