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おいきなさい

第三死｢ＨＥＲＯ｣ 暴行犯に襲われた女性を助けた男性が殺される話。原作では、第三死｢ＨＥＲＯ｣【『スカイハイ(1) ヤングジャンプ・コミックス』/高橋ツトム/集英社】。原作のイメージだと村田は岡田義徳より阿部サダヲなんだけれど、岡田義徳ならではの村田が完成されているのでこれはこれで良い。岡田義徳はオタクっぽい男を演じるのが巧い。ストーリーは、原作よりこっちの方が好き。鈴木砂羽が出演。 第四死｢逆転｣ いじめに遭った女子高生が、殺される形で自殺する話。原作では、第四死｢逆転｣【『スカイハイ(1) ヤングジャンプ・コミックス』/高橋ツトム/集英社】。原作では、木下麻美は眼鏡を掛けていたし、奥田光恵は志村でアイーンと呼ばれていた。新山千春は、バラエティでは弾けたキャラなんだけれど、本当は演技が巧いんだ。雰囲気も良いしね。田中要次が出演。

今回の訪問者達の選択は…？

　今回はとある公務員のお話と、いじめに耐え切れず、同級生に復讐するために友人に依頼して自分を殺させて訪問者となった女子高生のお話。

　公務員の青年の方は、社内ニートとでも言うべき駄目職員で、区役所の相談員なのだが、接客態度が全然駄目。それでいつも上司にしかられてばかりいる。
　そんな彼だが、ふとしたことからある女性を命がけで暴漢から救い、一躍ヒーローとなってしまうのだ。だが、彼には同時に、盗撮という後ろ暗い過去があり、それもまた世間に露呈してしまう。いつもヘマばかりやらかして、ふとしたきっかけで、盗撮を思いついたのだ。
　やがて青年は、その救った女性に自分が惹かれているのがわかり、イズコに現世を彷徨い続けて彼女のそばに居続けたいと申し出るが、彼女のその後の発言や行動、また彼女を取り巻く周囲の人間模様などを見ている内に、いかに彼女を自分の都合のいい理想の中に当てはめて考えていたか実感する。そして、彼がイズコに対し、最終的に下した結論とは…？

　次はいじめをテーマにした物語。友人に自分を殺害させることで、恨みの門まで来た少女に、半ば呆れ顔で諭すイズコ。少女の目的は、死んで自分をいじめた3人の少女を呪い殺すことだという。だが、実際に呪い殺せるのは一人だけなのだ。
　イズコはあまりにも幼い持論を展開する少女に対し、少女亡き後の現世を覗かせて見ることにする。そこで彼女が見たものとは何だったのか？自分を殺害させたもう一人のいじめられっ子であり、親友が、その後、どのように変わっていったか、あの世まで来て自分をいじめた少女達を呪い殺すはずだったのが、だんだん彼女の当初の思惑とはかけ離れてきて…。

　毎回出てくる中古品販売業の親子も、何かを暗示しているように見えて、大変いい味を出しており、ちょっとした、一見するとなんでもないことでさえ、深く考えさせてくれる作品。